みのり日記~発達支援あれこれ~

支援が必要なお子さまとご家族のための発達支援室「こども発達支援みのり」

条件つきの愛情は子どもを苦しめる

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無条件の愛情は、ありのままを愛すること。

条件つきの愛情は、何かができたらもらえる愛情。


無意識のうちに、【条件つきの愛情】で子どもをコントロールしていませんか?


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✴️【条件つきの愛】とは


「◯◯したら愛してあげる」
「◯◯しないと愛してあげない」

...などと条件をつけて、愛情をタテに相手をコントロールすることです。

 

スキンシップ、ごほうび、ほめること、あたたかい声かけなど、条件をクリアしたときだけ受け取れるのが

【条件つきの愛】です。


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✴️条件つきの愛は、子どもをありのままではいられなくさせてしまう


「◯◯できたら...」と条件をつけていると、子どもの心は歪んでいきます。


🟢家のなかでは...


「できないことは親を悲しませてしまう」
「がんばらなきゃ認めてもらえない」

「本当の自分のままだと愛してもらえない」


🟢家の外では...


・周囲の人の顔色を伺い、自分の気持ちを発信できなくなる
・周りの人から指摘されるとひどく落ち込む


...とストレスを抱え、自分らしく生きることが難しくなります。


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✴️発達障害の子どもの場合


発達特性のある子どもは、失敗体験を引きずりやすく、周囲とうまくいかない経験も多くしています。


そのため、もともと

「自分には価値がない」

「私は何をやってもうまくいかない」...などと感じているお子さんが多いです。

 


そんなお子さんを条件つきの愛情で育てると・・・


「◯◯できる子は⭕️」

「◯◯できない子は❌」


...という風に、

できない自分は親からも愛されない、愛される値打ちがないと思い込んでしまいます。


あるいは...

「できなかったらどうしよう💦」

「できなかったら怒られる」


...と、不安な気持ちに押しつぶされそうになったり、無理に親の意向に沿うように行動をしようとしたり、過度のストレスを感じ、心身に不調を起こしやすいです。


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✴️ありのままの子どもを愛する


「あなたがいてくれてよかった」ということを伝えていきましょう。


「一緒に食べるとおいしいね」

「今日も元気でいてくれて嬉しいわ」

「◯◯してるときは生き生きしてるね」


ありのままの存在を認めてもらえることは、心の安定につながります。

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🔸こども発達支援みのりは、岡山市中区にある発達支援室です😊

🔸詳細はプロフィール欄にあるリンクからHPをご覧ください。

🔸ご見学・事前相談・初回ワンコイン体験、受付中です。

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🔸画像は「photoAC」の写真レーター、ちゃぁみいさん撮影のイメージ写真です✨

テクノフェレンス 〜デジタル機器が育児に与える影響〜

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テクノフェレンス(Technoference)」という言葉が話題になっています☝️

「テクノフェレンス」とは、デジタル機器の使用によって、メンタルに不調が起きることをいいます。

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子育てをしていると、うまくいかないこともあったりして、さまざまなストレスがかかりますね💦


親御さんが育児ストレスなどを、スマホやパソコンなどのデジタル機器で解消しようとして使用時間が長くなると、お子さんにマイナスの影響を及ぼすという研究結果がアメリカで発表されました。


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育児世代では、親御さんがスマホなどに夢中になり、お子さんの呼びかけに応じなかったりすることで、お子さんの生活の質が低下するなどの悪い影響が生じることも調査で明らかになっています。


また、電子機器の長時間の使用は、お子さんへの肯定的なかかわりを阻害し、親子関係が悪化するともいわれています。これも【テクノフェレンス】だといえます。


✴️例えば、親御さんのテクノフェレンスによって親子での対話時間が減少すると...

 ・お子さんが不満をもち、ストレスが高まる

 ・落ち着きのなさが目立つようになる

 ・親御さんからの注意を引こうとして癇癪を起こす

...などの問題行動が増える事例も報告されています。


この現象は、時間の経過とともに問題行動が悪化したともいわれています☝️


✳️そうなると、育児ストレスを抱えた親御さんはさらにデジタル機器に向かう時間が増え、そうなるとさらにお子さんのストレスも増加する...という負のスパイラルに陥ります。


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親御さんがスマホ夢中になり、子どもを無視(スマホネグレクト)していると、子どもの【愛着障害】を引き起こしやすいとも警告されています。


 子育て期間中は、できるだけスマホに注視する時間を減らすように心がけて、お子さんとかかわる時間を大切にしましょう。


お子さんの幼少期は戻ってきません。子育ては大変ですが、周りの支援を得て、今を大切に子育てしましょう。

 

〈参考研究〉

ミシガン大学医学部小児科学 Jenny Radesky

ニューヨーク大学(NYU)Yamalis Diaz


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1/16(日)ふらっとhomeに参加しました

1/16(日)14〜16時に操山公民館で開催された「ふらっとhome〜子育てトーク会」でファシリテーター役を務めさせていただきました。

 

今回は「子どもの心の声を聴く」シリーズの最終回で、共催しているたんぽぽの会の代表の後藤さんと、初期メンバーの先輩お母さんが話題提供者としてお話をされました。

 

以前、大学で教鞭を取っていらっしゃった海野歩未さんもアドバイザーとして貴重なお話をしてくださり、とても学びの多い時間となりました。

 

2度の打ち合わせと当日のお話をお聴きして感じたのは、子どもといえども、一人の人間として、感情や自分の意見をもっている存在だということです。

 

「なにを今さら」と、当たり前のことをいうようですが、日常生活のなかでそのことを忘れている親御さんもいらっしゃるのではないかと思います。

 

私たち大人は、子どもを自分の考えに従わせようとしがちです。でも、子どもにも心があります。やりたくないことはしません。でも、やりたいことはやります。楽しい場所には行きます。自分でやらなきゃいけないと感じたときは、体も動きます。

 

子どもがどう感じて、どう考えているのか、もっと「子どもの心の声」を聴かなければならないなと、あらためて感じました。

 

発達特性のある子どもは発信することが苦手です。伝えたいことを上手に表現することも得意でない子が多いです。

 

だからこそ、そんな子どもたちの声を聴ける大人にならなければいけないと思います。

安心できる場所はありますか?
安心できる人は周りにいますか?

 

「みのり」はこれからも、心の安全基地のような場所を目指していきたいと思います。

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ピグマリオン効果 〜子どもを育てるプラスの関心〜

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「ピグマリオン効果」とは、他者からの期待を受けることで、学習などの成果を高める可能性がある効果をいいます。現在は教育現場だけでなく、ビジネスでの人材育成にも活用されています。


アメリカの心理学者ローゼンタールがおこなった実験で、教師から期待をかけられるかそうでないかによって、子どもの成績に影響を及ぼす結果を明らかにしたことが知られています。教師期待効果やローゼンタール効果とよばれることもあります。


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一部には実証性に乏しいという批判もあるピグマリオン効果ですが...


✴️子どもに期待して大切にかかわったりあたたかい関心を寄せることで、子どもに好影響を与えるのではないか...ともいわれています。

 

✴️子どもの側から考えると、

「期待されている」

「関心を向けてもらってある」

「信じてもらっている」

...というようなポジティブな視点で自分をとらえてくれる存在によって、成長に大きな影響を及ぼすのではないか...と考えられます。

 

がんばる原動力につながったり、

もっている力以上のパフォーマンスができたり、

のびのびと成長していくのではないかと思います。


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✳️逆に、教師に期待されなかった子どもの成績が平均以下になる現象を「ゴーレム効果」といいます。

 

教師や支援者が...

「どうせこの子はダメだろう」

「きっとよくならない」と思ってかかわっていたら、

 

子どもにもそれが伝わって...

「どうせダメだと思われている」

「期待されていない」と思い、

 

実力を発揮できなかったり、途中であきらめたりするかもしれません💦


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期待しすぎて、子どもを大人の思うようにコントロールしたり、枠にはめたりすると、子どもの健やかな成長を妨げてしまうこともあるので、くれぐれも注意しましょう。

 

お子さんを信じて、あたたかく接し、優しく手を差し伸べると、お子さんは必ず変わってきます。


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岡山ESDプロジェクト参加団体に認定

こども発達支援みのりは、2021年11月16日に、2021年11月16日に、岡山ESDプロジェクト参加団体に認定されました。

発達障害・不登校のお子さまのすこやかな成長を支援するとともに、ご家族への育児相談によって、当事者のお子さまとそのご家族の生活の質の向上と、社会参加の促進を目指します。

発達支援によって、発達障害のあるお子さま・不登校のお子さまの学力の向上やスキルアップ、社会性の向上を促し、お子さまやご家族のQOL(生活の質)を向上させるよう努めます。また、将来の就労や社会参加の促進につなげ、共生社会構築の実現に貢献します。

地域でのボランティア活動(発達障害のあるお子さまと保護者の方の会の支援、不登校のお子さまの居場所支援など)を継続し、地域での子どもたちの発達支援にも参加し、さらなるつながりを構築して、関係機関と連携を図っていきたいと考えています。

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岡山市ESD

 

日本LD学会の第30回大会にオンライン参加

12/10(金)から3日間、日本LD学会の第30回大会にオンラインで参加しました。


LD学会と言っても、発表テーマは限局性学習症(LD:学習障害)に限定されず、概ね神経発達症(発達障害)全般のお子さんへの教育領域における支援についてでした。


今回の大会はとても学びが深かったです。特に現職の特別支援教育に携わっておられる教員の方々の実践例からは、本当によきヒントをいただきました。私は療育も心理も専門ですが、大学院での専攻は特別支援教育でした。学習支援はみのりでも主軸にしていますので、支援に活かしていきたいと思います。


臨床に携わる支援者は、学びを止めてはいけないと感じます。これからもよい実践ができるよう、勉強していきたいと思います。


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【一般公開講演会】

〈12/10(金)〉

「子どもを育む遺伝の力・環境の力、そして代弁の力」

講師:高橋孝雄先生(慶塵義塾大学医学部小児科学教室)


【リアルタイム配信】

〈12/11(土)〉

・通常の学級での学び(多層指導モデルMIM:異教科。異単元へのMIMの適用)


・発達障害のこれからを展望する ー研究と実践と政策ー


〈12/12(日)〉

・通常の学級での学び(多層指導モデルMIM:地域ワイドでのMIM)


・発達障害における二次的な障害の理解と予防・低減に向けて ー通級による指導を切り口にー

 

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プリント学習塾の開業説明会に参加して

先日、約3年前のSNSの自分の投稿に、「個別の学習支援と保護者支援ができるところを作れたらいいなぁ」と書いてあるのを見つけて驚きました。

 

その頃はまだ転勤族だったので、すぐに関西に戻るのだと思っていて、起業するつもりもなかったと思うのですが…

 

実は、投稿する少し前に、大手プリント学習塾のK文式教室とG研教室の開業説明会に出たんです。K文式やG研の教室を開いたら、支援を必要としているお子さんにも対応できるのかなと思い、説明会に参加したわけです。しかし、そこのビジネスモデルでは、支援が必要なお子さんに十分な対応ができないことがわかりました。

 

当時勤務していた放課後デイでは、支援を必要としているお子さんに十分なかかわりができないことが気になっていて、開業説明会に行ったのに、プリント学習塾でも難しいのだと思い、ショックを受けました。発達特性のあるお子さんは、どんなかたちで支援するのがいいんだろう…とあらためて考えるようになりました。

 

プリント学習を否定するわけではありません。ある程度、自分の力で学習を進めることができるお子さんには、K文式やG研の教室は効果的だと思います。

 

しかし、自分だけの力で学習が難しいお子さんにとっては、プリント学習塾ではそのお子さんに必要な支援がなかなか届かないと思います。

 

今までいろいろな形態の事業所で、学習支援をしてきましたが、個別支援の有効性と重要性を痛感するばかりでした。ですので、私はあまり他の事業所で提供されていない「個別支援」を提供するために、みのりをつくりました。

 

世の中の親御さんは、まだまだ小集団での支援を支持しているのかもしれません。しかし、そこでお子さんの「つまずき」が解消されなかったら、ぜひ個別支援を試してみてください。

 

今まで難しいと思っていたことが、個別支援だと、案外スムーズに進むかもしれません。その可能性が個別支援にはあります。

 

3年前の投稿には、こんな風に書かれていました。

 

ゆるっと素敵な空間で、学習支援と保護者支援の両方できるところが作れたらいいなあ。イメージを膨らませて近い将来に実現したいな。

 

その頃から、私のなかには「みのり」のイメージができていたのかもしれませんね。