みのり日記~発達支援あれこれ~

支援が必要なお子さまとご家族のための発達支援室「こども発達支援みのり」

緘黙(かんもく)の子どもたち

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〜見落とされやすいおとなしい子〜

 

緘黙(かんもく)は、選択性緘黙、場面緘黙とも呼ばれています。ICD-11からは「場面緘黙」が正式な和名になるようです。場面緘黙の人は0.5%いるといわれており、女の子のほうがやや多いと考えられています。


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🔶「緘黙」とは...


🔹家では普通に話すことができるが...

🔹特定の場所では...

 ▪️声を出して話すことができない

 ▪️ごく小さな声しか出ない

 ▪️持続期間は少なくとも1ヶ月

 

☝️言葉の知識、会話が楽しくないことは関係ありません。

☝️人見知りや場所見知りとは違います。

☝️親のしつけが悪いせいではありません。

☝️不安になりやすい気質が関係している可能性がある。

☝️メカニズムはまだ研究段階。

 

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🔶緘黙のお子さんは...

 

🔹幼稚園・保育園、学校で会話がまったくできない

🔹挨拶ができない

🔹何か聞かれても答えられない

🔹ごく小さい声なら、なんとか出せる


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✳️実は、緘黙を知らない人は多いです💦

 

◆おとなしい子として見られ、見過ごされやすいです。

◆お子さん自身の意思で話さないのだと誤解されやすいです。

◆本人が頑張れば、話せるようになると思っている人がいます。

 

驚くことに、支援現場でも見過ごされていることが、わりと多いです💦

(これは実際にあることなので、注意が必要です!)


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✳️緘黙のお子さんへの支援

 

⭕️話すことを強要しない

⭕️話さないことを責めない

⭕️安心できる、あたたかい環境を整える

⭕️よかったことを共有し、成功体験を重ねる

⭕️関係機関と連携する


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✳️ 話さなくてもできるコミュニケーション

 

⭕️絵カードなどで要求を表現してもらう

(トイレに行きたい、遊びたい、帰りたいなど)

⭕️二択など選択肢を出して、指で指してもらう

⭕️うなずき、ジェスチャーなどの非言語コミュニケーションを見逃さない

⭕️字が書けるお子さんなら、筆談もあり

 

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✳️支援を受けずに成長すると、二次障害が生じるおそれがあります。

周囲の理解とサポートが必要です❗️

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*こども発達支援 みのりは、2021年夏、岡山市にオープン予定です。

*画像は写真素材サイト「photoAC」の写真レーター、ちゃぁみいさん撮影のイメージ写真です😊