みのり日記~発達支援あれこれ~

支援が必要なお子さまとご家族のための発達支援室「こども発達支援みのり」

ABAから考える逃避行動〉 〜宿題をしたくない子の行動〜

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〜宿題をしたくない子の行動〜

 

ABAでは、問題行動の目的は4つだと言われています。

(以前の投稿を参考にしてくださいね😊)

 

①人・モノ・活動の獲得(要求の獲得)
②逃避
③承認・注目の欲求
④感覚刺激

 

今回は、②逃避についてのお話です。

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✳️宿題の量って...?

 

他府県の宿題がどのくらいあるのかわかりませんが、岡山市内の小学生の宿題は...

🔹漢字ドリル(漢字プリント)
🔹算数ドリル(算数プリント)
🔹本読み
🔹計算カード(低学年)
🔹自主学習  

...だいたい、これくらいあります。

時々、作文や観察記録などもあります。

これだけの量があると、特性のあるお子さんは結構大変です💦

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宿題をしたくないお子さんの行動をABAの観点から考えてみます。

こんな行動が見られたら、おそらく宿題を回避しようとしています。

🔹何度もトイレに行く
🔹急に「疲れたぁ〜」と言う
🔹宿題の内容をごまかす
🔹教材やプリントをわざと学校に忘れる
🔹怒ってキレる

           ...などなど。

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このような行動は、単に宿題が面倒くさいということもあります。

うまくかかわると、気を取り直して取り組むこともあります。

 

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✴️しかし、学習内容がわからない、難しくて不安だという時も、同じような行動をします。

例えば...

🔹書字・読字に困難さがある
🔹計算が苦手
🔹文章題の内容が読み取れない
🔹何をどう書けばよいかわからない
🔹注意がそれやすく、集中できない  

...などなど。

 

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✴️周りの大人は、そのお子さんがなぜ逃避行動をするのかを、よく見極めなければなりません。

もし、学習に困難さや困り感を持っているなら、まず、そのしんどさを取り除いてあげる必要があります。

むやみに叱ったり、宿題を強要するより、わからないところを全面的に協力してあげる方がお子さんのためになります。

 

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✴️本当に宿題が負担になっているなら...

 

🔹量を減らしてもらう
🔹内容を易しくしてもらう

...など、担任の先生に相談し、学校に合理的配慮を求めていきましょう。

 

✴️学習で無理を強いると、学習が嫌いになり、学習離れを起こしやすくなります。

✴️無理が続くと「過剰適応〈適応障害)」となり、心身に不調が出ることがあります。

 

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今の日本の社会情勢を考えると、自分のペースで細く長く学習と付き合っていくことが、妥協案かなぁと思います。

 

✳️私個人としては、「宿題なんかしなくてもいいんじゃない?」と思っています。小学生でも高学年になると下校時刻が遅くなり、塾や習い事で自由時間がほとんどありません。中高生はさらに忙しい毎日を送っています。外遊びをしたり、好きなことをしてゆったり過ごす健全な子どもらしい生活が、もっと必要なのではないかな...と思います😊

 

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*こども発達支援 みのりは、2021年夏、岡山市にオープン予定です。

*画像は写真素材サイト「photoAC」の写真レーター、ちゃぁみいさん撮影のイメージ写真です😊