みのり日記~発達支援あれこれ~

支援が必要なお子さまとご家族のための発達支援室「こども発達支援みのり」

コンサータ・ストラテラについて②否定編

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〜お子さんとご家族への調査研究②否定編〜

 

私が大学院に在籍中に注意欠如・多動症(ADHD)のお子さんとその保護者の方たちが、薬物治療の有効性や副作用について、どのように感じ、治療に向き合っているのかを明らかにするための調査研究をしていました。

 

⭐️研究は論文として発表されています。

『ADHD患児とその保護者の服薬アドヒアランス調査』

https://ousar.lib.okayama-u.ac.jp/files/public/6/60556/20200903094659246251/bgeou_174_009_014.pdf

 


今回はADHD治療薬を内服した時に感じた否定的な評価です。

🔶薬物治療中、何かしら問題があると回答した子どもは35.1%、保護者は80.2%。

🔹子どもよりも保護者のほうが有意に問題意識を持っていたことがわかりました。

 

🔶どのような点が問題として感じているか?(複数回答可)

 

【保護者】

・長期的な影響が心配

・薬の効果がわかりにくい

・薬の危険性が心配

・子どもが薬を飲みたがらない

(味,におい,飲み心地,手間に嫌悪感を示すなど)

・薬効が切れた時の対応が難しい」  ...など、20~30%認められました。

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【子ども】

・薬を飲むのがめんどう

・食欲がない

・よく眠れない  ...が20~30%に認められました。

 

次いで...

・疲れやすい

・頭が痛い

・なんとなく体調が悪い

・おなかの調子が悪い  ...が5%〜10%未満に認められました。

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⭐️論文ではこのあと、肯定的要素と否定的要素を総合的に判断して、服薬の継続について支持するかどうかを挙げています。

 

薬の問題はまだまだ奥が深いです。

さらに次回に続きます❣️

 

〈引用文献〉

大守伊織・南 恭子・大野 繁・岡 牧郎(2020)ADHD患児とその保護者の服薬アドヒアランス調査,岡山大学大学院教育学研究科研究集録,174,9-14.

https://ousar.lib.okayama-u.ac.jp/en/60556


昨日からHPを試験的に公開しています。

詳細を調整中です!୨୧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・୨୧

*こども発達支援 みのりは、2021年8月20日に岡山市でオープン予定です。

*ただいま支援室を新築中❣️

*画像は写真素材サイト「photoAC」の写真レーター、ちゃぁみいさん撮影のイメージ写真です😊