コンサータ・ストラテラについて③ 〜コンサータ 面談質問編〜
コンサータ・ストラテラについて〜お子さんとご家族への調査研究③〜
🔶コンサータ 面談質問編🔶
前回からの続きで、今回は「コンサータ®︎」を服用している保護者の方からの聞き取り調査の一部をご紹介します。
🟡肯定的感想
・飲み始めるまでは「どうしよう」と悩んでいたが、今は飲んでいる方が良い。効果がよく出ているので、飲んでいないとみんなが笑顔でいられない。
・多分、服薬しているせいで学習についていけているのだと思う。服薬していないと家庭内で兄弟がケンカをする。
・減薬した時の様子が違ったので、中断したいと思ったことはない。
・必要時のみの服薬だが、飲んでいると親としては安心する。服薬を中断しようと思ったことはない。現状を維持できているのは服薬のおかげだと思う。
・子ども自身が、服薬しなければちゃんとできないことをわかっているので、飲み忘れても「忘れた!」と言ってちゃんと服用する。
🟡懸念はあるが服用する方が良い
・副作用(食欲不振)があるので、全面的に賛成ではない。一度減薬したが、飲んでいる方が良い気がした。
・将来的に服薬を中断したいと思うことはあるが、今は服薬しないと学校でのトラブルが増える。
・服薬をやめさせたいと思うことはよくある。飲まなくて済むなら飲ませたくないが、服薬することで落ち着き、学校生活がスムーズにいっているので、飲む方が良いのかなと感じている。
・中断したいと思うが、必要だと思って服薬させている。
🟡服用に懸念あり
・長期間服用することによって、将来、体に及ぼす影響や、年を取ってからどうなるかが心配。
・服薬時とそうでない時の違いがはっきりしている。でも、本音では飲まない方が良いと思っている。
・女の子の場合、妊娠や出産に影響が出ないか不安。
・祖母が最初、服薬に強い抵抗感を示し、「大丈夫?」と心配した。
🟡いつまで飲み続けるのか...という心配
・飲み続けないといけないのだろうか?
・「薬のやめ時ってあるのかな?一生飲むのかな?」と思う。
・子ども自身も飲んでいる方が良いと思っているようだが、いつまで飲み続けるのだろうか?
・服薬をやめた時に本人がどうなるかが心配。
🟡その他の感想など
・飲んでいると落ち着くが、芸術面の才能が抑えられているように感じる。
・子どもの様子が、服薬の効果なのか、子どもの成長によるものか区別がつかない。
・月に2~3回、飲み忘れがあるが、様子が違い、学校の先生から連絡が来て、薬を持参することがある。
・薬の効果の説明をして、子どもも受け入れたが、TVで発達障害の特集などを見てから、子どもが薬を捨てている時があった。
・服薬していない時も作っていたりしたが、飲まない分、子どもが「集中することに疲れた」と言っている。
🟡印象的だった感想
・服薬してもすぐに効果が現れない。服薬にすごく期待したが、それですべてを解決できるわけではないんだと思った。
✴️ ADHD治療薬は、問題をすべて解決できるわけではありません。
子どもを単に安易に扱いやすくするために薬物治療に取り組むのではありません。薬の効果が出て、状況が落ち着いている間に成功体験を積んだり、自己の特性と折り合う方法を身につけることが大切だと思います。
次回に続きます😊
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⭐️ADHDの薬物治療と一言で言っても、お薬との付き合い方や感じ方は、それぞれ違います。ご注意ください。
〈引用文献〉
大守伊織・南 恭子・大野 繁・岡 牧郎(2020)ADHD患児とその保護者の服薬アドヒアランス調査,岡山大学大学院教育学研究科研究集録,174,9-14.
https://ousar.lib.okayama-u.ac.jp/en/60556
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