みのり日記~発達支援あれこれ~

支援が必要なお子さまとご家族のための発達支援室「こども発達支援みのり」

お片づけの支援

f:id:Minori-cds:20211025162619p:image

〜「見てわかる」と「褒める」〜

お片づけは毎日のことなので、困っている親御さんも多いと思います。

今回はお片づけについての提案です。

 

୨୧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・୨୧

🟡 ひとりでさせるのは行動が定着してから

 

小さいお子さんは、ひとりでお片づけするのが難しいです。片づけがどういうものかがわかり、一連の行動が定着するまで、大人の方が手伝ってあげましょう。

 

🟡まずは1つの箱(カゴ)から

 

おもちゃを入れる箱かカゴを用意します。できたら、おもちゃの写真か絵を印刷して、透明なフィルムに入れて、その箱に貼ります。フィルムはおうちにある、DMが入っていたりするようなもので大丈夫です。

 

小さなお子さんはおもちゃのグループ分けが、まだ難しいです。ひとまず「ここに入れようね」というところから一緒に始める方がうまくいきます。

 

1つの箱に入れることができて定着してきて、おもちゃのグループ分けができるようになったら、2つ、3つと少しずつ増やします。(これがスモールステップです)


🟡 グループ分け

 

「似たものを分ける」のは、ある程度、発達段階が進んでからでないと難しいです。「そろそろできそうかな」と思ったらチャレンジしてみましょう。

 

乗り物、ブロック、恐竜など、お子さんの状況に合わせてわかりやすいグループ分けをしましょう。見てわかる写真や絵のカードを貼るとわかりやすいです!

 

しかし、あまりこまかく分けるのはおすすめしません。めんどくさくなって、逆効果です💦

 

🟡「入れる」ことができたら、すかさず褒める

 

小さなお子さんは、ひとりで全部を片づけるのは難しいです。初めは1つ、2つから始めて、「できたら褒める」を繰り返しましょう。「上手に入れたね」「片づけてくれてありがとう」「助かるわ」「お片づけ名人ね!」など、声かけをします。

 

褒めることで、片づける行動が促進され、定着しやすくなります。

 

🟡お片づけのきっかけづくり

 

あらかじめ、「◯時になったら(時計の針が◯に来たら)お片づけね」、「あと◯分で片づけるよ」と言って、お片づけカードを見せておくと、お子さんにもわかりやすいです。

 

遠くから指示を出しても聞こえていないことが多いので、近くに行ってカードを見せましょう。

 

場合によればタイマーを使うのもよい方法です。(なかにはタイマーが逆効果になるお子さんもいるので注意しましょう)


୨୧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・୨୧

✴️子どもは遊びを続けたい時、なかなかこちらの言うことを聞いてくれません。

 

少しでもお片づけできたら、できたこととして褒めてあげましょう。根気強くお片づけの習慣をつくると、切り替え上手なお子さんになります。

 

切り替え上手なお子さんは集団生活に適応しやすいです。

粘り強くかかわっていきましょう😊


୨୧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・୨୧

🔸こども発達支援みのりは、岡山市中区にある発達支援室です😊

🔸詳細はプロフィール欄にあるリンクからHPをご覧ください。

🔸ご見学・事前相談・初回ワンコイン体験、受付中です。

🔸LINEからもお問い合わせいただけます。

🔸画像は「photoAC」の写真レーター、ちゃぁみいさん撮影のイメージ写真です✨

指示出しは近くで簡潔に

f:id:Minori-cds:20211010210103j:image

〜遠くから呼んでもわからない〜

お子さんに指示を出すとき、あなたはどうしていますか?

発達特性のあるお子さんの場合、遠くから指示を出しても、よくわかっていないことが多いです。

 

それはなぜ⁉️


🔹注意機能の問題(注意の向け方が違う)

🔹聞こえ方が違う

🔹興味関心の範囲が狭い  


...など、いろんな要因が考えられます☝️

୨୧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・୨୧

なので...


学校で先生が全体に出した指示や、

家庭でお母さんが遠くから出した指示を、

自分に向けられた言葉だと

認識していないことが多いです‼️

୨୧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・୨୧

✳️対策は...


①近くに行って

②簡潔に

③できれば視覚的に

指示を出します❗️


✳️ポイントは...


🔹落ち着いて穏やかに話す

 怒って指示を出すと、内容が入って来ない


🔹肯定形で話す

 否定形(〜しないで)と言うと、逆にそのことがインプットされやすい


 「走らないで!」・・・△ 

 「ゆっくり歩こうね」・・・○


 「散らかさないで!」・・・△ 

 「片付けようね」・・・○


🔹命令形を避ける


 「片づけなさい!」・・・△ 

 「片づけようね」・・・○


 「やめなさい!」・・・△ 

 「やめようね」・・・○


୨୧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・୨୧

声かけの仕方を変えるだけで、お子さんは気持ちよく動いてくれます☝️どんな声かけをしたら、すんなり動き出してくれるかを、お子さんの気持ちになって考えて実践しましょう😊

୨୧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・୨୧

🔸こども発達支援みのりは、岡山市中区にある発達支援室です😊

🔸詳細はプロフィール欄にあるリンクからHPをご覧ください。

🔸ご見学、事前相談、初回ワンコイン体験のお申し込み、随時受付中!

🔸LINEからもお問い合わせしていただけます♪

🔸画像は「photoAC」の写真レーター、ちゃぁみいさん撮影のイメージ写真です✨

不登校の子どもの権利宣言 〜東京シューレに通う子どもの強い思い〜

f:id:Minori-cds:20211004211909j:image

この権利宣言は、「東京シューレ」というフリースクールに通っていたメンバーさんたちが、不登校経験から「自分たちの思いを発信したい」というきっかけから、2009年8月に採択されたものです。


『子どもの権利』『不登校』をテーマに、みなさんでわたくさん話し合ったそうです。子どもたちにも多様な生き方や可能性、選択肢があることを、広く知ってもらいたいという願いが込められています。

୨୧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・୨୧

🟡前文より引用🟡

 

わたしたち子どもはひとりひとりが個性を持った人間です。

 

しかし、不登校をしている私たちの多くが、学校に行くことが当たり前という社会の価値観の中で、私たちの悩みや思いを、十分に理解できない人たちから心無い言葉を言われ、傷つけられることを経験しています。

 

不登校の私たちの権利を伝えるため、すべてのおとなたちに向けて私たちは声をあげます。

 

おとなたち、特に保護者や教師は、子どもの声に耳を傾け、私たちの考えや個々の価値観と、子どもの最善の利益を尊重してください。

 

そして共に生きやすい社会をつくっていきませんか。 

 

多くの不登校の子どもや、苦しみながら学校に行き続けている子どもが、一人でも自身に合った生き方や学び方を選べる世の中になるように、今日この大会で次のことを宣言します。


(本文の条文へ続く)

୨୧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・୨୧

不登校を大人の目線から論じるのではなく、子どもを主体として見ることは、とても重要だと思います。

 

子どもにも言い分があります。時にそれは、非常に鋭い指摘だったりします。

 

子どもの権利は守らなければなりません。

一人の人間としての尊厳を大切にして、かかわっていくことが求められます。


୨୧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・୨୧

🔸こども発達支援みのりは、岡山市中区にある発達支援室です😊

🔸詳細はプロフィール欄にあるリンクからHPをご覧ください。

🔸初回ワンコイン体験のお申し込み受付中❣️

🔸LINEからもお問い合わせしていただけます♪

🔸画像は「photoAC」の写真レーター、ちゃぁみいさん撮影のイメージ写真です✨

教育機会確保法を知っていますか?

f:id:Minori-cds:20211003181410j:image

お子さんの不登校に悩んでいらっしゃるご家族は、近年増えていると思います。

 

2016年9月、文科省はすべての学校(小・中・高)へ向けて、「不登校を問題行動と判断してはならない」との見解を通知しました。そして2017年には「教育機会確保法」が施行されました。この法律は不登校の当事者であるお子さんとご家族の声をもとにしてできたもので、それぞれのお子さんに合わせて学びの機会を保障するために作られました。

 

しかし、「教育機会確保法」について知っている方は、まだ少ないように感じます。


୨୧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・୨୧

☝️教育機会確保法のポイントは5つ❣️


🟡休養の必要性(第13条)

学校に行きづらくなったお子さんは、心が傷ついていたり、体も疲れが溜まっていたりします。この法律では、そんなお子さんに休養が必要であると明記されています。


🟡学校以外の学びの場(第13条)

学校以外の場において行う多様な学習活動の重要性を鑑み、お子さんの状況に応じた学習活動が行われるように...と書かれています。


ひとりひとりに合わせた学びの機会を確保することが重要である、すなわち、学校以外の場所で学ぶことを法律で認めているのです。


🟡目指すのは「復学」より「社会的自立」(第3条第4項)

つい、不登校の支援のゴールを「復学(学校にもどること)」と捉えがちです。しかしこの法律では、学校以外の多様な学びを通じて、社会で自立的に生きる基礎をつくり、豊かな人生を送ることができるよう支援すること、としています。必ずしも学校へ戻らなくてもよい...という解釈ができます。


🟡民間との連携(第3条 第5項)

条文には、「国、地方公共団体は、民間団体の関係者と相互に密接な連携を行うように」と書かれています。フリースクールや親の会、その他の団体と連携していくことが基本理念として謳われています。


🟡必要な情報を提供(第13条)

不登校のお子さんとご家族に対して、多様な学びを機会を保障するために、必要な情報の提供や助言などの支援のために必要な措置を講じる...とあります。

୨୧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・୨୧

お子さん自身やご家族のなかには、学校にもどることにとらわれてしまい、苦しくなっている人もいると思います。

 

しかし、時代は少しずつ変化しています。

 

学校以外の場所、例えばフリースクール・フリースペースやホームエデュケーションなども認められるようになっています。

 

「学校に行かなくていい」と言われるだけで、気持ちがラクになることもあります。

 

不登校のお子さんの気持ちは複雑で、学校以外にも心の負担があるかもしれません。

 

しかし...

まずは、学校に行かないお子さんを肯定することから、支援がスタートするのではないでしょうか。୨୧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・୨୧

🔸こども発達支援みのりは、岡山市中区にある発達支援室です😊

🔸詳細はプロフィール欄にあるリンクからHPをご覧ください。

🔸初回ワンコイン体験のお申し込み受付中❣️

🔸LINEからもお問い合わせしていただけます♪

🔸画像は「photoAC」の写真レーター、ちゃぁみいさん撮影のイメージ写真です✨

不登校は問題行動ではない! 〜文部科学省の通知より〜

f:id:Minori-cds:20210922130340j:image

文部科学省は不登校について2015(平成27)年1月に「不登校に関する調査研究協力者会議」を発足させ、下記の4つについて検討しました。

 

🔹不登校児童生徒の実情の把握・分析

🔹学校での支援の現状と改善策

🔹学校外での支援の現状と改善策

🔹その他の不登校に関連する施策の現状と課題

 

そして、ひとりひとりの多様な課題に対応した、切れ目のない組織的な支援の推進についてを取りまとめました。


୨୧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・୨୧

2016(平成28)年9月には「不登校児童生徒への支援の在り方について」という通知が出されました。そこでは不登校のお子さんを支援する基本的な姿勢として...

 

🟡「不登校は、取り巻く環境によって、どの児童生徒にも起こり得ること」として捉える必要がある。

🟡不登校は多様で複雑な要因・背景によって起きているので、「不登校を問題行動と判断してはならない」

...としています。

୨୧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・୨୧

⭐️また...

▪️不登校の当事者であるお子さんが悪いという根強い偏見を払拭する。

▪️学校と家庭と社会がお子さんに寄り添い、共感的理解と受容の姿勢が重要である。 

▪️周囲の大人との信頼関係をつくっていく過程が社会性や人間性の伸長につながり、子どもの社会的自立につながる。

 

☝️不登校への支援の重要性を十分に認識する必要があるという観点が示されました。୨୧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・୨୧

まだ不登校について...


・問題行動なので学校に戻さなければならない

・学校に行かないのはダメなこと


...考えている方は、文科省の通知を意味を踏まえて、少し不登校への視点を変えてみてもらえるとよいのでは...と思います。


(次回に続く😊)

* -  -  -  * -  -  -  *

〈引用〉

文部科学省 不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)

28文科初第770号(平成28年9月14日)

୨୧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・୨୧

🔸こども発達支援みのりは、岡山市中区にある発達支援室です😊

🔸詳細はプロフィール欄にあるリンクからHPをご覧ください。

🔸初回ワンコイン体験のお申し込み受付中❣️

🔸LINEからもお問い合わせしていただけます♪

🔸画像は「photoAC」の写真レーター、ちゃぁみいさん撮影のイメージ写真です✨

困った行動への対処は視覚支援で

f:id:Minori-cds:20210918180806j:image

〜見てわかるマークを提示する〜

 

☝️発達特性のあるお子さんに対しては、視覚支援が有効です。

...とはいうものの、「どんな風にするの?」と思っている方もいらっしゃるかもしれませんね。視覚支援は「見てわかる支援」なので、工夫次第でいろんなことに応用できます。


୨୧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・୨୧

今回は実際やってみた「電気のスイッチのオンオフ」対策です。

 

最初、当室のスイッチは換気扇だけ「さわりません」のマークをつけていました。

f:id:Minori-cds:20210918180935j:image

しかし、マークのついていないスイッチは、「触っていい」という解釈ができ、お子さんがオンオフして遊んでしまいました。

 


そこで、同じマークを貼ってみましたが、効果ナシ💦

次は、もう少しわかりやすく、怒ってバツ印をしている女性のマークに変えました。

f:id:Minori-cds:20210918180959j:image

すると、表情から判断してくれたようで、オンオフしなくなりました。


୨୧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・୨୧

視覚支援なら、いちいち「ダメよ‼️」と注意したり、お子さんを叱りつけたりしなくても、困った行動が減少することがあります。

 

お母さんもお子さんも嫌な思いをしなくていいので、お互いにラクだし、険悪ムードにもなりません❣️

 

お子さんの反応は変化していきますので、ずっと同じ方法で対応できない場合も出てくるかもしれません。その場合は、成長に合わせて、どうしたら良いかを考え、なるべく注意や叱責をせずに済む方法を考えてみましょう😊


୨୧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・୨୧

🔸詳細はHPをご覧ください😊

🔸初回ワンコイン体験の受付中❣️

🔸LINEからもお問い合わせできます♪

🔸画像は「photoAC」の写真レーター、ちゃぁみいさん撮影のイメージ写真です✨

『神経発達症』という新しい診断名

f:id:Minori-cds:20210911164931j:image

〜「発達障害」の名称変更〜

 


先月、発達障害学会からのJLニュースに、「発達障害」という呼称が変更予定である...という記事がありました。「発達障害」の呼び方はしばらく残りそうですが、正式な名称は「神経発達症」 となります。早ければ2022年に決定する予定のようです。

 

発達障害は英語では“Developmental disorder“と表記されていましたが、 2013年にアメリカ精神医学会は、“Neurodevelopmental disorder“、直訳すると「神経発達障害」と名称を変更しました。それを受けての診断名変更ということです。

 

近年、日本では当事者の方の尊厳を守るために、診断名には「障害」を使わず、「〜症」と変更になってきています。

 

その他の診断名も...

🟡知的発達症

🟡自閉スペクトラム症

🟡注意欠如・多動症

🟡発達性学習症  ...などに変更が予定があるそうです。


新しい診断名によって、「何、何⁉️それ⁉️」と、混乱しないようにしてくださいね😊


〈引用〉

公益社団法人 日本発達障害連盟 JLNEWS 号外号(2021.8)

『「神経発達症」という新しい診断名』

青山学院大学 教育人間科学部 教育学科 古荘 純一教授

୨୧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・୨୧

*こども発達支援 みのりは、2021年8月20日に岡山市でオープンしました。

*HPにたくさんみのりの写真をupしています📸

*初回ワンコイン体験の受付中❣️

*LINEからもお問い合わせできます♪

*画像は写真素材サイト「photoAC」の写真レーター、ちゃぁみいさん撮影のイメージ写真です✨