みのり日記~発達支援あれこれ~

支援が必要なお子さまとご家族のための発達支援室「こども発達支援みのり」

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

宿題をスムーズに進める支援⑥

〜目で見て、耳から聴いて〜 今回は漢字の覚え方についてです! 前回、カラーガイドを使って、漢字をパーツで色分けするとわかりやすい...とご紹介しました。 カラーガイドと同時に、絵描き歌のように、ことばでパーツの説明すると、更に効果的だと言われて…

宿題をスムーズに進める支援⑤

〜複雑な漢字にはカラーガイドを使う〜 今回も書字の支援方法のご紹介です。 漢字の書字で苦戦しているお子さんは、わりと多いです。特に、見た目が複雑で、どこがどんな風につながっているのか判断しにくい字は、一見しただけでは難しいようです。 漢字の場…

宿題をスムーズに進める支援④

〜視写課題はお手本を近くに置いてあげる〜 今回も書字の支援方法のご紹介です。 発達特性のあるお子さんは、ワーキングメモリの問題などで、目で見たものを一時的に脳に保持する機能が弱い場合があります。「見る=注目する」という力も弱かったりします。 …

宿題をスムーズに進める支援③

発達特性のあるお子さんは、宿題をスムーズに進めるのが難しい場合があります。 お子さんによって... ・国語は得意だけど算数は苦手 ・算数は得意だけど国語は苦手 . ..など、いろんなタイプのお子さんがいますよね。 今日は書字が苦手で、課題に取り掛かり…

宿題をスムーズに進める支援②

〜合間に別の活動を挟んで効率化!〜 宿題がスムーズに進まないお子さんの場合は、初めから合間に休憩を挟むことを伝えてから始めます。 そして、そのことを予定の表に記入します。予定表は手書きでも全然大丈夫です。ホワイトボードなどを利用してもいいと…

宿題をスムーズに進める支援①

〜取り組む順序を子どもが選択する〜 小学生の宿題の量、わりとたくさんありますよね。 大人から見ても偉いなぁと思います。 今回は宿題への取り掛かりが難しいお子さんの学習支援のお話です。 * - - - * - - - * まず最初にやるのは、予定を立てて見通し…

切り替え上手になる支援③

〜「いつもの流れ」を作っておく〜 切り替えをうまくできるようにする別の方法は、生活のなかに「いつもの流れ」を作っておくことです。 「何時になったら、何をする」とか「○○が終わったら、△△をする」というルーティンができていれば、動きやすくなります…

切り替え上手になる支援②

〜予定を付箋に書いて渡す〜 発達障害のお子さんは、聴覚情報の保持が得意でないお子さんが多いです。ことばだけの指示だと忘れやすかったり、都合の良いワードしか入っていなかったりします。 何度も同じことをクドクド言うと、言う側は疲れます。 聞いてい…

切り替え上手になる支援①

〜予定を「見える化」する〜 取り組んでいる活動を、気持ちよく切り替えて、気持ちよく終われるようにするには、わかりやすく見通しを示すことが必要です。 例えば、「早く宿題を済ませて欲しい」と思ったら、「宿題を済ませるとおやつがある」とか、「ゲー…

最近接領域の課題を、誰とやる?

〜支援者を見つけよう〜 発達の最近接領域を提唱したヴィゴツキーは、子どもの発達は、子どもを周りで支援する人たちとの関係性によって変化し、もっている能力以上の成果を出すことができることを示しました。 わかりやすくいうと、自分ひとりだけで取り組…

お子さんの最近接領域はどこ?

「発達の最近接領域」とは、「自分ひとりだけで取り組むには難しいけれど、誰かの手助けがあればできそうなこと」でしたね。 その領域に該当する課題をクリアしていくと、お子さんにとって望ましい成長が見込め、効率のよい学習ができる...といわれています…

ヴィゴツキーの最近接領域

〜支援があればできそうな課題〜 お子さんの学習支援において、非常に重要な視点として、「学習課題の難易度と量」の問題があります。 今回は「学習課題の難易度」についてのお話です。 ロシアの心理学者、ヴィゴツキーの研究に「発達の最近接領域」という考…

愛着形成に有効な方法

〜今からでも遅くない!〜 「愛着」とは、子どもが親や保育者に対してもつ情愛的な絆のことをいいます。 そして、身近な特定の他者と愛着関係を築くことを「愛着形成」といいます。 今回は、愛着形成のためにどんなことが有効かをご紹介します。 今、子育て…

愛着は心の安全基地

〜愛着は世界への足がかり〜 「愛着」とは、子どもが親や保育者に対してもつ情愛的な絆のことをいいます。 そして、身近な特定の他者と愛着関係を築くことを「愛着形成」といいます。 子ども時代にいかにして愛着関係を築くかが、その後の人生において非常に…

健やかな脳を育むためには

〜大人たちのかかわりがとっても大切〜 発達段階にある子どもたちの脳は、周囲の大人たちのかかわりによって良い変化をもたらすと近年の研究でわかってきています。 人間の脳は、ゆっくりと時間をかけて成長し、発達していきます。 もっとも重要なのが、胎児…

愛着形成は、とても大切!

〜思春期も愛着が不可欠〜 今、支援の現場では「愛着形成」が注目されています。 愛着とは、イギリスの精神科医であるボウルビィが確立した愛着理論で提唱された概念です。愛着は、子どもが特定の他者(親や保育者)に対してもつ情愛的な絆のことをいいます…

レディネスが整っていない課題...?

〜あなたのお子さんは大丈夫?〜 「レディネス」は「準備性」という意味の心理学のことばです。 スキルを獲得したり、学習課題に取り組むときに、発達段階としての準備が整っているか...ということが「レディネス」です。レディネスが整っていると、学習の習…

レディネスって何? 〜発達や学習の準備性〜

「レディネス」は、発達心理学で使われる「準備性」という意味のことばです。 特に子どもの発達や学習の場面で使われます。 スキルを獲得したり、学習課題に取り組むときに、対象のお子さんに発達段階としての準備が整っているか...ということが「レディネス…

ポジティブになれない時は

〜マインドフルネスや認知行動療法〜 ポジティブなマインドセットは、ポテンシャルを高め、目標を達成したり、ステキな未来を掴むなど、多くの恩恵を受けることができます。 これまでマインドセットをポジティブにシフトする好影響についてご紹介してきまし…

ポイントは肯定的なかかわり方

〜子どものQOLに好影響を与える〜 前回の投稿で、マインドセットをポジティブにシフトするための「肯定的なかかわり方」について紹介しました。 肯定的なかかわり方は、マインドセットをポジティブにするだけでなく、周りの人の生活の質(QOL:Quality of lif…

マインドセットをポジティブにシフトする方法

〜子どもさんへのかかわり方〜 「マインドセット」は、これまで経験したことや、受けた教育などから形成された価値観や思考パターン、心理状態、信念のこと。 知識や技能よりも、マインドセットがポジティブであるかどうかが重要であり、ポテンシャルや人生…

ポジティブなマインドセット〜

〜お子さんに好影響を与えるポジティブマインドセット〜 発達障害の子どもさんは、一度経験したネガティブな体験を、写真のように記憶していることがあります。 時にフラッシュバックして辛い思いを再びすることもあり、特性上、なかなか良い事象を上書きす…

マインドセットの影響力

〜家庭や親のマインドセットの影響〜 マインドセットは、その人のパターン化された思考や信念のことをいいます。 その人のマインドセットの状態がポジティブかネガティブかで、ポテンシャルや人生が大きく変わる!…と言われています。 マインドセットをポジ…

マインドセットって何?

〜好循環を起こす心のあり方〜 最近、ビジネスの世界で「マインドセット」という概念が脚光を浴びるようになりました。 「マインドセット」は発達支援の領域においても重要性が高いと、私は考えています。 * - - - * - - - * 「マインドセット」は和製英…

困った行動の対応策③ 〜お友達編〜

困った行動が起こりやすい場面、思いつきますか? それがわかれば、ひとまずその場面を作らないようにします。 今回は「お友達」編です。 ・特定のお友達との間で、よくトラブルを起こすのでしたら、そのお友達と距離を取るか、一緒になる場面を避けます。 …

困った行動の対応策② 〜困った行動はスルー〜

〜困った行動は「スルー」する〜 「学習」のお話をしましょう。 心理学における「学習」とは、学校の勉強をさす学習ではありません。 心理学での「学習」は、人々の日常的な行動、運動能力、課題解決など、経験を通して獲得される半永続的な行動の変化を意味…

困った行動の対応策① 〜買い物編〜

いろいろと困った行動があると思いますが、その行動が起こりやすい場所や場面など、心当たりはありますか? もし、それがわかれば、ひとまずその場所や場面を作らないようにします。 例えば、買い物に行った先でよくトラブルが起こるなら、お子さんを買い物…